原木ならではの節やねじれ、割れといった自然の風合いを生かした歴史を感じさせる重厚なゴブレットを目の前にすると、伝説の試合に名乗り出た生徒たちの覚悟や緊張感を感じることができます。
日本初上陸!ハリーが第二の課題のヒントを解くために訪れた監督生の浴室で、ひときわ目をひく色とりどりの水が流れる蛇口。
2004年5月4日にスタートした『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の撮影は丸一年続き、2005年3月に終了しました。この第4作はスケールの大きな作品だけに、多様なシーンが数多く登場し、それに合わせて複数の新しいセットが登場します。この作品で、ホグワーツの大広間は“クリスマス・ダンスパーティー”の会場に装いを変え、室内には測りきれないくらい長い銀の布や氷の彫刻がいくつも設置されました。
三大魔法学校対抗試合の課題の撮影では、水中のシーンに向けて大型のプールを施工し、200万リットル以上の水を注入!水中撮影は長時間におよんだため、ハリー役のダニエル・ラドクリフはみごとダイビングのライセンスを取得しました。
このほかにも、三大魔法学校対抗試合の撮影には画期的な特撮技術が使われています。“鰓(えら)昆布”を食べたハリーが魚のような姿に変わる場面では、ダニエル・ラドクリフの手にストッキングをかぶせ、指の間の水かきに見立てました。
特に大がかりな準備が必要だったのは、全長12メートルのドラゴンのハンガリー・ホーンテイルの模型を制作することでした。ジョン・リチャードソン率いる特撮チームはこの機械のドラゴンに長さ10メートルの火炎放射器をセットし、ホーンテイルが口から本物の火を吐く場面を撮影。しかしながら、撮影後、ホーンテイルの模型は視覚効果チームによってCG映像に置き換わりました。